ヨッ、船長!2回目の乗船記(Private)

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実は、昨年12月に「小型船舶免許2級」を取得しました。
一年前なんて、まさか自分が「船に乗る」なんて事、考えてもいませんでした。

この3カ月ほどで免許取得の講習を受けて、その後受験。
昨年12月に試験を通過し、そして今年1月、初乗船!!
私は、「船長」となりました。
きっかけって、素晴らしい出来事だと思います。


免許証を持っているだけでは、資格コレクターで終わってしまうので、
とにかく「船に乗らなければならない」。
1月は極寒覚悟で、めでたく初乗船を果たしました。

とてもじゃないけど一人の乗船は不安でしかないので、
その時はボートスクールの先生を約半日、個人的に拘束して、
同乗していただき無事に帰港。

1回こっきりでは、操船感覚が衰えてしまいます。
2月も一回、乗ることにしました。

さて、今回のブログはここからです。

さあ、新米船長に勇敢にも同船することになった志願船員を紹介しましょう。

船員A、Bともに皆様も見覚えのある人相だと思います。
彼らは勇敢で、少々のトラブルには動じず、冷静に対処してくれます。

ホントは、私の家族を優先にクルーズを楽しみたいのですが、
なにぶん経験浅い操船歴。何か家族の身にあってはいけないので、
まずは二人のオジサン達を危険にさらして踏み台にしようという計画です。


ということで、自宅を朝7時半に集合。
絶好の晴天。気温も春めいて風も穏やか。きっと波もベタベタでしょう。

向かう先は、レンタルボートを予約している四日市市の「伊勢湾マリーナ」。

<マリーナには大小様々なボートが停泊しています>

伊勢湾マリーナは岐阜からですと大体1時間半位かなあ。堤防をずーっと南下するだけなので、移動も楽々。実は、船舶免許の講習も試験もこのマリーナで行ったので、馴染みがあって、ビギナーの私には今のところホームマリーナ状態です。

9時過ぎに到着後はマリーナに到着。必要な手続きを終えて、いざボートへ!いよいよ乗船です。

レンタルの身分で言ってはいけませんが、決して新しい船ではありません。が、全長24フィートあるこのボート。けっこうデカい。そう、船の世界は色々単位が普段と違って、この船の長さを表すのも「フィート」。このボート24フィートはメートル換算で約「7,3メートル」。

また速度も違って、単位は「ノット」。1ノットは大体「時速1,852キロ」。なので20ノットで航行中の船の速度が出ている場合は約「時速37キロ」となる。

色々慣れない事が多いけど、数こなして覚えていくしかないね。

<勝手に係留ロープを解き始める”船員A”>

手荷物を船へ運び入れ、操作パネルをアレコレ確認しているそばから「船員A」は係留ロープを手際よく束ね始めていた。自称なのかホンマなのか不確実なのだが「船員A」も船舶免許所持者らしい。
容姿は完全に怪しい取引の常習者のようだけど、手際の良さをみるとおそらく操船経験が豊富のようです。
盛んに「富山の実家には小型船を所有していて、歩いて港に行ける位だから、海なんて身近かっチャ」と新米船長に向かってアピールもしてきた。

レンタルボートのメリットは、なんといっても手軽なところです。予約しさえすれば、出航準備が整った状態でスタンバイされている。逆に、一艇所有しようものなら費用も莫大だけど管理も大変。私は漁師ではないので、レンタルボートで十分、十分。ただ、出航前には、スクリューの損傷有無や、エンジンの作動状態(冷却水の排水有無)、左舷右舷灯の確認など最低限のセルフチェックは行っています。レンタカーの貸し出し前と同じですね。

そんな、色々を行ってさあ、9時30分。いよいよ出航です。


今日の運航計画は下記の通りです。

前半:
マリーナから四日市コンビナート湾内を操船感覚を慣らしがてらゆっくり進んで、そこから伊勢湾を横切ります。前半の目的地は「セントレア空港」。

湾から離着陸する飛行機を楽しんで、一旦マリーナに戻ります。

お昼休憩:
クルマでマリーナ近くの食堂で昼食。

後半:
マリーナから名古屋港へ。

こんか計画。

<船員B、まじめにライフジャケットを着こなしてます>

というわけで、ほどほど操船に慣れてきたころ、四日市コンビナート湾内を飛び出して、伊勢湾へ。
本当にこの日は天気が良かった。視界も良く波は普通だったので、スロットルを上げて速度を23ノットまで加速。時速にして約42キロ。気持ちよく波を切って進んでいきます。

ただ怖いのは、船との衝突事故。常に周りを確認しながら、遠くの船の航行状態を把握します。

<船室からの眺望。前方に貨物船が2隻確認>

四日市港を出発してわずか25分。あっという間に、セントレア空港の西側へ到着。道路と違って、信号も無ければ道路に沿って走ることも無いので、基本的に目的地に向かって真っすぐ突き進むことが出来るのが、船の世界。ずーっとクルマの世界で過ごしてきた私にはこの移動感覚が新鮮でたまりません。

ちょうど、空港の西側ギリギリまで船を寄せた頃、大きなエンジン音とともに離陸した「ベトナム航空ホーチミン行き」の飛行機を見ることが出来ました。空港ビル内のスカイデッキから見学をするのが普通ですが、この特別なアングルから、しかも間近で見られるのは迫力が違います。更に、船を空港島に沿って南下すれば、南の方角からセントレアへ着陸してくる飛行機をやはり間近で見ることが出来ました。なんて贅沢な。

ただ、天気よかったんですが、セントレア周辺は小波がパチャパチャ。小刻みに船が揺れて、長い時間は停船していられなかったです。微速で進んでいた方が安定することを経験しました。


今回のカッコよく言って「クルージング」は、ここまでが前半行程。いったん、四日市港へ戻り陸に上がってお昼休憩にします。

午前11時。伊勢湾マリーナから車で3分。「ヒモノ食堂」でランチタイム。私は初めてのお店だったのですが、お昼時には平日でも随分混み合うそうで、お店には早目に入店。冷蔵棚に10種類以上ある好みの干物を自分で選ぶスタイルで、私は「鯖」をチョイス。ちょっと塩キツメでしたが、ゴハンが進むこと!おいしかったです。お店を出るころには確かに6、7人列が出来ていましたよ。


早々にお昼休憩を済ませマリーナへ戻ります。

マリーナに戻りボートへ戻る桟橋で、先を歩く「船員A」が海面を指さして騒いでいる。とんでもない「ボラ」がウヨウヨ~。写真を撮ったが、上手く取れてなくて逆によかった。正直、「めちゃ、キモチが悪い」。だけど、池の鯉が集まってくることはあるけど、自然にこれだけの数が集まっている光景は初めてかも。

では、午後のクルーズ。再開です。
出発前にちょっとこの船の紹介をしましょう。冒頭に触れましたが「ヤマハ FR-25」。全長は24フィート(約7,3m)。目安になるか分かりませんが仕事で使う車を運ぶトラック、「積載車」が約7,5m。なのでその位の大きさです。船外機のエンジンはガソリンエンジンで150馬力、スズキのエンジンが付いていました。結構スピードは出るんですよ~。今のところ29kn(ノット)までは出しました。時速に変換すると約53km/h。そんな船をレンタルで一日乗っています。一応、船内には船室とトイレも備えています。

こんな感じで、今回は船長1名、船員2名で乗船しましたが、4~5人位乗っても十分広い船でございます。

値段も、参考に公表しちゃいましょう!

・レンタルボート 1日 ¥16,500(平日)
・施設利用料が確か、、、¥500(一人当たり)
ここまでだと、意外とクルージングお値打ち感ありません?

でもです、更にこれが結構費用的に重いのです。
・燃料代!(今回は70リットル消費)

前回と今回2度、船に乗って分かったことは、燃料食うよ。船は。
それだけ水の抵抗はとても大きい。ということでしょう。

他にも細かい諸費用があったかもしれませんが今回の合計は、
約30,000円でした。(ランチ代は別途)

私のお財布事情からすると、頻繁にはキビシイ。。。

厳しくとも今年は「ツキ、イチ」で乗るぞ!と決めているので。
お財布が悲鳴を上げても、ギリギリまで乗るぞー!!

さあ、出航!!名古屋港へ向かいます。

<全長200mの車両運搬船、フォルクスワーゲンもこんな船で日本へ運んでいます>

四日市港から直ぐに「長島スパーランド」が左舷側に見えてきて。。。左手、じゃなくて「サゲン」側ね。それも見えなくなると直ぐに金城ふ頭の巨大クレーン達が見え始めてきます。すると、慣れない船長には恐怖のエリアです。全神経が視界、周辺の船舶、水深、などピリピリですよ。

ここは、日本有数のていうか、日本一のコンテナ輸送基地。ビルを横倒しにしたような巨大貨物船に、全長200mオーバーの車両輸送船が多数。中には300m超えのタンカーに、大小さまざまな作業船が行き来しています。

それぞれの船が止まっているの、向かっているのか、追い越しをかけた方が良いのか、回避すべきか。常に変化する海上交通に一切の気を緩めるわけにはいかないのです。まあ、今は経験が浅すぎだからだと思いますけどねー。

<このタンカー?なんと全長340m、全幅60mだって、、、デカすぎる>

そんなこんなで、「名港トリトン」をくぐります。ね、クルマで名港トリトンを何度も渡ったことはありますが、橋を船でくぐる日が来るとは。自分でも驚きですよー。

初航行の今年1月。その時同じ場所に来たのですが、その日は「スナメリ」とういうイルカの仲間らしいのですが、群れで泳いでいました。名古屋港、そんなんまで生息しているのですね。

<船員たちも、普段と違った風景を楽しんでいます>

名港トリトンの内、白色の吊り橋を通過して、港の奥へ進めるとそこは「名古屋港水族館」を眺めながら、堀川を少しだけ遡上。

この堀川を遡上した先に、おしゃれなオープンカフェを見つけたんですよ~。
帰宅後、そのお店を調べるとなんと!船から直接お店に入店できるんですって。
最高じゃん。次のお楽しみが、見つかりましたね!

コレで、本日のクルーズ行程は終了です。

後は、来た道?を四日市港へ向け船を進めます。

午後14時半。
無事に伊勢湾マリーナに帰還。

最後の難関。
そして、今後の課題。
桟橋に何度やり直しても、ボートが着岸出来ない。

言い訳:この日は南風で、船が風で流されて。。。

これは、経験を増やすしかない?
それともセンス?

結局、船員Aさんが、係留ロープを持って桟橋へジャンプ!
そして船をたぐり寄せて、ようやく着岸。

船員Aさん、ナイスフォロー。
新米船長、がっくし。ヤレヤレです。

これじゃ、カッコよくカフェ横付けも、あやしい。。。

<操船を終え、ボートに水をかけるも、着岸に悩む新米船長>

桟橋にボートを係留した後は、潮まみれのボートに向かって水道水で全体を洗い流して、返却。

一日お疲れさまでした。


ということで、クルマのブログにナント!船の話題を投稿する大胆さ。
今後の投稿も、こんな調子で、たまには投稿しちゃおかなって考えています。

それでは!